カナダについて
ブリティッシュ・コロンビア州 アルバータ州 サスカチュワン州 マニトバ州 オンタリオ州 ケベック州 ノバ・スコシア州 プリンス・エドワード・アイランド州 ニューファンドランド州 ユーコン準州 ノースウエスト準州 ヌナプット準州

総 面 積

9,970,610km2

首 都

オタワ

州(州都)

ブリティッシュ・コロンビア州(ビクトリア)、アルバータ州(エドモントン)、サスカチュワン州(レジャイナ)、マニトバ州(ウイニペグ)、オンタリオ州(トロント)、ケベック州(ケベック・シティ)、ニューブランズウィック州(フレデリクトン)、ノバスコシア州(ハリファックス)、プリンス・エドワード・アイランド州(シャーロットタウン)、ニューファンドランド州(セント・ジョンズ)、ノースウエスト準州(イエローナイフ)、ユーコン準州(ホワイトホース)、ヌナブット準州(イカルイット)

カナダの詳細情報についてはこちらもご覧ください。 カナダ大使館ホームページ

BRITISH COLUMBIA

ブリティッシュ・コロンビア州は、ロッキー山脈以西、カナダ南西部の太平洋岸に位置し、本土地域とバンクーバー島、クィーン・シャーロット群島などから成っています。恵まれた大自然と太平洋海流がもたらす温暖な気候でフレッシュ、オープン、ダイナミックな、最もカナダらしさが味わえる地域です。バンクーバー島南端にある州都ビクトリアとファン・デ・フカ海峡をはさんだ対岸のバンクーバー市地域に、州人口431万人の60%が住んでいます。地理的に環太平洋に位置し、面積の約80%を山岳部と森林が占めていることが、同州の産業構造をストレートに特徴づけています。産業面では、林業が州面積の55%を占める森林に支えられ、生産高はカナダ第1位、現在州収入の約半分を稼ぎ出しています。世界の主要新聞の多くが、同州で生産される新聞用紙を使っています。漁業も林業に次ぐ主要産業です。陸揚げされる水産資源の6割以上を占める鮭は、現在世界第1位の漁獲量を誇っています。鮭に次ぐカズノコの最大の輸出先は日本です。このほか、亜鉛、鉛、銀、銅などの鉱物資源に恵まれていること、製造業が、農林水産物、非鉄金属関係の加工業が中心、そして、多い山岳地帯、淡水資源を背景に、電力需要の90%を水力発電に依存していることなどが構造的な特徴です。

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ALBERTA

アルバータという州名は、1905年同州が準州から正式の州になった時に、イギリスのビクトリア女王の夫君アルバータ公に因んでつけられたものです。ボー河とエルボー河とが南部で合流する広大かつ肥沃な土地で、西部では天然ガス、石油、石炭などの各種鉱物資源を豊富に産出し、ロッキーの麓から東隣のサスカチュワン州にいたる丘陵地帯では、農業、牧畜が盛んに行われています。州都はエドモントン。18世紀末、カナダ西部の開拓を進めていたハドゾンズ・ベイ会社がここに毛皮交易所を開設、エドモントン砦と名づけたのが町のおこりです。アルバータ州議事堂はこの砦の跡地に建てられた由緒ある建物で、ギリシャ様式のどっしりした姿は見事です。冬の寒さを逃れて快適なショッピングを楽しむための地下街やショッピングセンター街が発達しており、ウエスト・エドモントン・モールは遊園地やスケートリンクなどもある世界最大のショッピングモールです。アルバータ州第2の都市カルガリーは1988年の冬季オリンピック大会開催地として知られています。オリンピックの期間中、高さ190メートルのカルガリー・タワーの上で聖火が燃え続け、コンクリート屋根の無柱空間として世界最大規模のサドル・ドームはこのオリンピックの遺産でもあります。恐竜時代には巨大動物が闊歩し、今でも化石が沢山発見されているアルバータ州は、開発がここ100年ほどの間に急速に進められた若い州です。素朴なオールド・ウエストと躍動する近代都市の魅力が共存し、北海道とは共にフロンティア・スピリットにあふれる若い大地として、1980年姉妹州の関係が結ばれました。

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MANITOBA

”マニトバ”の名は原住民の守護神”マニトゥー”に由来します。マニトバ州は、南をアメリカに隣接したカナダ中央部3州の最も東側に位置し、そのほとんどが平原です。北部はカナダ楯状地にあり森が深く、南部から西部にかけて、平原となだらかな起伏を持つ放牧地が三角地帯を形成しています。州の気候は、暖かくて好天が続く夏、寒くて透明感あふれる冬と、四季のコントラストが際立っています。カナダ東部から西部への入口に位置する州都ウイニペグは、20世紀初めに250万人の移住者が開拓した地で、ヨーロッパを色濃く残した混合文化を花咲かせています。また、レッド河、アシニボーン河の合流点であり、長年カナダの穀物取引きの中心点として、州の政治、経済の機能が集まっています。産業面では、農業は小麦、大麦を中心とした畑作、それに家畜、酪農の混合農業が特徴。州面積の60%が森林のため製材業が盛んで、北部ではニッケル、亜鉛を中心にした鉱業も盛んです。州の輸送システムの中枢は鉄道で、カナダの”動脈”である国有鉄道(CNR)、太平洋鉄道(CPR)とも州内に重要な拠点を持っています。イギリス系42%、ドイツ、ウクライナ系が各12%、フランス系9%などの人種構成が独得のヨーロッパ文化を定着させ、特に、お国柄あふれた各地のフェスティバルが楽しめます。州都ウイニペグを中心とした各市では、金物、工芸品、娯楽など35カ国の文化を味わうことができます。数千の湖があり、屋外レジャ-やスポーツ、フィッシングなども魅力に満ちた州です。

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NEW BRUNSWICK

ニュー・ブランズウィック州は、絵の州と呼ばれるように、風景の美しいところです。州の名は、同州が1784年、ノヴァ・スコシア州から分離した時の英国王ジョージ三世の出身が、ドイツのブランシュヴァイク家であったことに由来しています。面積は北海道よりやや小さめで、人口約75万人のうちフランス語系が3割近くを占めており、ケベック州に次いでフランス系の力が強いところです。州の北半分は深い森林におおわれ、木材業が重要な産業となっています。また、セントローレンス渓谷の豊かな土壌と恵まれた気候条件によって、農業や酪農が盛んに営まれているほか、大西洋の漁場に近接していることから漁業が発達しています。州都はフレデリクトン。英国風の雰囲気が漂う落ち着いた小都市です。デイリー・メイル紙を所有し、ロンドン新聞界に君臨した富豪ウイリアム・ビーヴァーブルック男爵がつくった、ダリの大作などを収蔵する美術館があることでも知られています。州内は広大な森と丘、セント・ジョン河に代表される美しい河、長い砂浜、岩の岬、隠れた入り江など素晴らしい眺めに彩られています。中でも最高の眺めは、ファンディ湾の上げ潮によりセント・ジョン河の河口で1日に2回起こるリヴァーシング・フォールズといわれる河の逆流です。海水が逆巻きながら川上へのぼる様子はまさに壮観の1語につきます。ファンディ湾には、アメリカのルーズヴェルト大統領の別荘があったカンポベルロ島など風光明媚な数々の島が浮かび、遊覧船で景観を楽しむことができます。

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NEW FOUNDLAND

ニューファンドランド州は、カナダ10州の10番目の州として、1949年カナダ連邦に加盟した最も新しい州です。しかし、歴史的には北米大陸でも古いほうに属し、すでに紀元1000年頃、スカンジナビアのバイキングの集落が北部半島の突端にあったことが証明されており、北大西洋の漁業の根拠地として利用されてきました。州はニューファンドランド島と、本土のラブラドル地方からなっています。島は約11万平方キロの三角形で、ラブラドルとはベルアイル海峡で隔てられており、北部、西部の一部の肥沃な地域を除き大部分は裸岩と層の浅い土壌におおわれ、森林が島の面積の3分の1を占めています。東部と南部の深く入り込んだ海岸線は、格好の漁港となっています。また、ラブラドル地方は広い台地で、海岸線は岩がつき出ており、鉱物資源と水力に恵まれています。主な産業は、豊かな森林資源による林業とパルプ製造、それに漁業で、タラ、マグロ、ニシン、サケなど大量の水揚げがあります。また、ラブラドル西部には鉄鉱石が豊富に埋蔵されているため、鉱業も盛んです。州都はセント・ジョンズ。町の名は、1497年の洗礼者ヨハネのお祭りの日に、ジョヴァンニ・カポートという人によってこの地が発見されたことに由来します。天然の良港で、急斜面に建てられた色とりどりのペンキを塗った家屋、曲がりくねった道が独特の雰囲気をかもし出しています。島には有名なテルラ・ノーヴァ国立公園があり、公園内のたくさんの湖沼や川では、サケ、マスなどの釣りが楽しめます。

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NOVA SCOTIA

ノバ・スコシア州はカナダの東端に位置する、歴史的に古い伝統を持った沿岸諸州の1つです。州の名前自体が”ニュースコットランド”を意味することからも分かるように、住民の多くはニューイングランドとスコットランドからの移住者です。入り組んだ海岸線は漁船やその他の船舶に天然の良港を提供し、沿海諸州全体の魚介類生産量の半分以上を出荷するほど漁業が盛んです。日本にもロブスター、カニ、ニシンなどが大量に輸出されています。漁業ばかりでなく、石炭や鉄鉱石を産出することから鉄鋼業が発展し、造船業も盛んです。スコットランドの雰囲気漂う町が多く、各地で盛大に催されるお祭では、キルト姿でバグパイプを演奏する楽隊が観光客を楽しませてくれます。しかし、英仏の争いの歴史を秘めた州だけに、かつてフランス系住民が栄えた西部のファンデイ湾沿いには、フランスの風習を色濃く伝える漁村も点在しています。州都はハリファックス。大規模な英国からの移民が1749年に到着、新大陸における英国の植民地建設の第1歩がこの町から始まりました。ハリファックスの港を見下ろす丘の上には英国軍が築いた星型の要塞「ハリファックス・シタデル」が往時の名残をとどめており、五稜郭のある函館と雰囲気が良く似ています。このこともあって、1982年に函館とハリファックス市は姉妹都市の縁を結びました。市のシンボルとなっているオールド・タウン・クロックと呼ばれる古い時計塔や整備されたパブリック・ガーデンなどがこの港町に彩りをそえ、フェリーで湾内の美しい島々の風景を楽しんだり、カナダで最も美しい漁村といわれるペギーズ・コーブへの小旅行なども楽しむことができます。

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ONTARIO

オンタリオ州は、東隣りのケベック州と並んで、カナダで最も中枢的な地域です。アメリカ独立戦争当時、ニューイングランドから流入したイギリス忠誠派の人々によって開拓された伝統を持ち、フランス語圏のケベックと対照的に、大英帝国の文化を色濃く残しています。首都オタワと、人口が連邦最大の州都トロントを持ち、州の人口、経済総生産も13州中最大という、政治、行政、経済の中心地です。地理的には、世界有数の大河セントローレンスにより、水路で大西洋と結び、また、北米大陸の五大湖のうち、ミシガン湖を覗いた4つの湖によって、デトロイト、バッファローを含むアメリカの大工業地帯と直結しています。さらに、アルバータ、マニトバなど西に連なる穀倉地帯の農産物がオンタリオの市場を通って全国に運ばれ、逆に東部の商品が西部に入っていく窓口になっているなど、交通、流通の要衝を占めています。産業面では、州北部は、ニッケル、銅、亜鉛など、国全体の約半分を占める鉱業生産と、パルプ、製材などの林業が盛んです。意外(?)にも、カリフォルニアと緯度が同じ南部は暖かく、多様な果実、野菜の大供給地で、カナダワインの主要な産地でもあります。政治の中心オタワの重厚さに対して、州都トロントは、若者中心のファッショナブルで、エネルギッシュな都市です。メジャーリーグのアイスホッケー、野球をいつでも観戦できるほか、中国コレクションで有名なロイヤル・オンタリオ博物館、サイエンスセンター、美術館と見どころも充実しています。州内には数千の湖沼、川があり、フィッシング、キャンプに最適なポイントがたくさんあります。

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PRINCE EDWARD ISLAND

プリンス・エドワード・アイランド州は、マリタイム諸州と称される大西洋岸に面した四つの州のひとつです。ここは「セントローレンス湾の庭園」とも呼ばれるカナダ最小の州です。人口密度はヘクタール当たり24人とカナダでは最も高いが、州人口は13万8千人しかいない。1864年、カナダ連邦成立への最初の会議が開かれたのが州都シャーロットタウンで、そのためこの町は「カナダ誕生の地」と呼ばれています。田園地帯は背丈の低い緑の牧草地、うねりくねった丘陵、森林からなり、海岸線は長い砂浜と赤い砂岩の絶壁とで縁どられています。気候は温暖多湿で冬は温和ですが、北大西洋から吹く冷たい風が春の訪れを遅らせます。産業面では、豊かで肥沃な土壌と温和な気候が相まって、農業がたいへん盛んです。同州のじゃがいもは米大陸中に有名で、乳製品も主要産物です。またセントローレンス湾にいだかれた1つの島で、漁業が盛んです。イセエビ漁はこの島の多くの住民にとって重要な職業であり、イセエビの処理加工は主要産業の1つです。マルペク湾のカキは品質の良さで有名。「ルビーとエメラルドとサファイア色をした揺りかごの小島」と評されるほど緑にあふれた美しい島は観光も主要産業の1つです。毎年夏には約60万人の観光客が訪れ、海水浴やゴルフ、釣りなどを楽しみ、ロブスターなどを賞味します。シャーロットタウン・フェスティバルでは、「赤毛のアン」をはじめとするミュージカルが上演されます。その著者、ルーシー・モード・モンゴメリーの生家は同島キャベンディッシュにあり、牧歌的な田園の美しさに世界各国から多くの観光客が訪れます。

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QUEBEC

「ケベック」とは、インディアン語で”川が狭くなったところ”の意味。州の中心を流れるセントローレンス川が、ここで川幅がぐっと狭くなっていることに由来しているのでしょう。ケベック州は、カナダ最大、最古の州で面積が日本の約4倍、ドイツ、フランス、スペインを合わせた広さに相当します。世界淡水湖の16%に当たる100万以上の湖が点在し、地域の75%が緑豊かな森林におおわれています。世界最古の露出岩盤として知られるカナディアン・シールドの北方には、広大なツンドラとタイガの原野が広がっています。1534年、探検家ジャック・カルティエがその礎を築いた同州は、1600年代から入植したフランス系開拓民の子孫が州民の大半を占めています。このため、人口778万人のうち、83%がフランス系で、12%がイギリス、残りの5%がイタリア、ギリシャ、中国、イヌイット系、合わせて35の言語圏と、多様な民族、文化を持つ混合モザイク国家を形成しています。産業関係では、各種金属、鉄鉱石などの鉱業、カナダ全体のパルプ、紙生産の30数%を占める林業、砂糖カエデ・シロップを特産物にした農業、それに水力発電などの第1次産業、輸送設備、航空産業、コンピューター産業などが州経済の大きなウェートを担っています。ナイアガラを起点として全長800キロに及ぶ「メープル街道」はカナダ随一のゴールデンルートで、国際都市モントリオールを経て、その終点の州都ケベック・シティなど、カナダを代表する主要都市を持ち、多彩な表情を見せる大自然と歴史が息づくフランスの香りが多くの観光客を集めています。

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SASKATCHEWAN

サスカチュワン州は、両隣のマニトバ州、アルバータ州を含めた平原3州の中心に位置し、カナダ最大の農業州です。カナダの小麦の60%以上がここで栽培され、広大な小麦畑は想像を絶するほどの大きさです。どこまでも同じくらいの高さで続く小麦畑の真ん中に、貨車に小麦を積み込むためのグレイン・エレベーターがポツンと立ち、わずかに色を添えています。カナダの食料はもちろん、世界のパンをも左右するスケールを持っていることから、「カナダのパンかご」とも言われています。農業ばかりでなく鉱業も盛んで、カリ鉱石の産出地として知られ、天然ガス、石油の開発も進み、世界の主要ウラニウム供給地でもあります。州都リジャイナは、町の名がヴィクトリア女王の栄誉をたたえて名付けられたことから”カナダの女王”と呼ばれ、カナダ開拓史上で重要な役割をはたした王室カナダ騎馬警察隊の発祥の地でもあります。人工湖のワスカナ・レイクをかかえ、市の東南部にあたる地区には、イギリス・ルネサンス様式の州立法府の建物や、カナダの自然、動植物を野生のままに展示しているサスカチュワン自然科学博物館があります。リジャイナの西北には、州経済の中心地である州第2の都市サスカトゥーンがあります。七月に行われる開拓祭りと博覧会は、サスカチュワン開拓の歴史を再現するので有名です。さらに北上すると、プリンス・アルバート国立公園があり、波打つように延びる丘陵と氷河が残していった数多くの見事な湖沼がみられ、雄大な自然の美しさを満喫することができます。

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NORTHWEST TERRITORIES

カナダには、ユーコン準州のほかにもう1つの準州、ノースウエスト準州があります。1905年に版図が確立、カナダ全土の3分の1を占める広大な面積を有していますが、人口はわずか5万人強で、先住民族がその過半数を占めています。中でもイヌイットが最も多くて全人口の4割近くを占め、次いでデネ族インディアンが2割弱を占めています。準州内はほとんどが低地で、マッケンジー川、グレート・ベア湖、グレート・スレーブ湖などの大きな河川、湖が点在、沼沢、湿地帯が広範囲にわたって広がっています。気候は寒帯気候と亜寒帯気候の2つの気候帯に属し、ユーコン準州と同様、夏は1日中太陽が沈まない温暖な日が続く一方、冬はほぼ夜だけの長い厳寒の日が続きます。州都はイエローナイフ。準州内の人口の約3割が集まっています。広い地域をカバーするため早くから航空便が発達、多くの湖や川が小型フロート水上機などの着陸場所として活用されてきました。また、イエローナイフからカナダ南部へは、ジェット便が毎日飛んでいます。主な産業は鉱業。亜鉛、鉛、金、銀などの豊富な鉱物資源に恵まれ、北極圏の海底油田開発も進められています。鉱業のほか毛皮、水産、林業なども重要な産業であり、イヌイットの人々の多くが従事している工芸品、彫刻品などの制作、販売も大きな収入源となっています。壮大で変化に富む大自然の景観に恵まれていることから、最近、観光地としての人気も高まり、カヌーや釣り、白銀の世界の犬ぞり、燦然と輝くオーロラなどが存分に楽しめます。

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NUNAVUT

1999年4月1日にノースウエスト準州の東半部を割いて設けられたヌナブット準州は、イヌイット語で「われわれの土地」を意味します。ノースウエスト準州では、先住民族による土地請求権問題が過去に何度か起きましたが、今回のイヌイットによる権利要求運動は、カナダで解決に至った総合土地請求権問題の中で最大規模のものです。連邦政府との20年近い交渉の結果、1993年に最終合意が成立、北極地方東部のイヌイットに土地約35万平方kmの所有権と補償金、資源ロイヤルティの共有権、狩猟権、土地・環境の管理運用における役割の拡大などが認められることとなりました。また、ヌナブット準州に認められる自治の度合は、基本的にノースウエストテリトリーの場合と同等とすることが合意され、新しい首都はイカルイットです。イヌイットの経済基盤は、以前と比べて大幅に多様化しています。イヌイットの彫刻や版画は世界的に有名になっており、大きな需要があります。ほとんどがイヌイットの組合を通じて販売されるこれらの作品は、地域の人々にとって安定した収入源となっています。さらに最近は、壮大で変化に富む大自然の景観をいかした観光も重要性を増しており、ヌナブット準州の誕生によって北方圏の新しい時代が到来するものと思われます。

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YUKON TERRITORIES

カナダには10の州(Province)のほかに、人口や産業などの面などから他の州とは同じ地位におかれていない準州(Territory)が、北緯60度以北に2つあります。そのうちの1つがユーコン準州で、1898年に成立、カナダ領土であることが明確にされました。面積は北海道の約6倍もありますが、人口は3万1千人足らずです。北は北極海、西はアラスカ、南はブリティッシュ・コロンビア州、そして東はもう1つの準州であるノースウェスト準州に接し、広大な河川渓谷、なだらかな台地、起伏のゆるやかな丘陵、北米で最も高い山々などから成っています。気候は亜寒帯気候に属し、夏は1日中ほとんど太陽が沈まない温暖な日が続きますが、冬は11月から2月までほぼ夜だけの長い厳寒の日が続きます。州都はホワイトホース。準州の人口の半分以上が集まっています。飛行機またはブリティッシュ・コロンビアからアラスカ・ハイウェイに乗って車で行けます。有名なのはドーソン・シティーで、1898年にこの地で金が発見され、クロンダイクのゴールド・ラッシュが始まりました。荒々しく狂乱した時代を思い起こさせる場所が多く、当時の雰囲気に浸ることができます。主な産業は鉱業。クロンダイクで金が発見されて以来、鉱物資源が豊富なことから銀、鉛、亜鉛、銅の採掘が進められてきました。鉱業のほか、毛皮産業や漁業も主要な産業です。また、観光業には特に力がいれられており、野生動物やスポイルされていない大自然の景観、鍋を使っての砂金採り、四季を通しての土地のお祭りなどを存分に楽しむことができます。

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